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Vol.1 '01 September Part1 Pittsburgh編)
地元ピッツバーグで見せたアングルの涙
 
 「WWFを見るために日本から来ました。」と言いながら、私が握手をしてもらおうと右手を差し出すと、彼はとびっきりの笑顔で私の右手をギュッと握り返してくれた。偶然とはいえ、まさか会えるとは夢にも思っていなかっただけに、私は興奮をおさえることが出来なかった。そして・・・・・








  アルゲニー、モノンガヘラ、オハイオの三つの川に囲まれたピッツバーグ中心部

 とてつもなく大きなピッツバーグ国際空港から小さなバスに乗り、緑あふれるのどかな景色の中を走ること30分。トンネルを抜けた途端、大きな川と近代的な高層ビルが私たちの目の前に現れた。映画「フラッシュダンス」の舞台にもなったピッツバーグは想像以上に美しい町で、3本の大きな川に囲まれた町の中心部には、かつての「鉄鋼の町」のイメージは全く感じなかった。
 
  
 WWF9月の特番「アンフォーギヴン」はここペンシルヴァニア州ピッツバーグのメロンアリーナにて開催されるが、私達はその前日、22日の土曜日から現地入りした。その日の夜は、今年の春にオープンしたばかりのPNCパークにメジャーリーグベースボールを見に行った。超満員の3万人もの観衆を集め、地元パイレーツ対カージナルスは行われたのだが、その10日前に起こったテロの影響だろうか、入場前の荷物チェックが異常に厳しく、バッグの持込禁止(ポーチ程度ならOK)だと言われたので、一旦ホテルに戻り、バッグを置いてから、再度ボールパークへと向かった。入場の際、小さなアメリカ国旗を配っていたので、それをもらい、パンフレットを買った。ゲームが始まる前に「アメリカ国歌」と「GOD BLESS AMERICA」を会場全体で大合唱(歌詞がスコアボードに出るので、私も歌った。)し、大「U.S.A」コールでプレイボールとなった。試合の方は今年、目茶苦茶弱い地元パイレーツがやっぱり負けました(結局、今シーズン100敗を喫し、ダントツの最下位でした)。因みに、1イニング終了後、球場内のステーキハウスで食事をとっていたら、試合がほとんど終わりかけてしまったので、80%はモニター観戦だったことを付け加えておきます。


  
今年(’01年)の4月にオープンしたPNC PARK。

 そんなわけで、ピッツバーグ1日目は終わり、9月23日、「アンフォーギヴン」当日を迎えたのでした。


ピッツバーグ2日目の朝、そう今日は9月23日の日曜日。待ちに待った特番「アンフォーギヴン」の日となった。
  
部屋のカーテンを開けると、窓の外は雲ひとつない快晴だった。青い空と、ホテルのすぐ前に広がる公園の緑が、起きたばかりの私の目に飛び込んできた。あまりにも天気が良かったので、私は公園を散歩することにした。川沿いを歩いていると、昨日パイレーツを見に行ったPNCパークと、NFLスティーラーズの本拠地ヘインツスタジアムが川のすぐ向こうに見える。今日、アンフォーギヴンを見に行く会場は、NHLペンギンズのホーム、メロンアリーナ。そう、ここ“ビューティフルシティ”ピッツバーグにはベースボール、フットボール、そして、アイスホッケーのメジャースポーツが3つもある、大変スポーツが盛んな街なのです。
(今イチ日本では馴染みのない街ですが、ピッツバーグは本当にイイ街です。)



 ホテルから会場メロンアリーナまでは歩いて15分くらいかかったが、アリーナが見えた時は感動せずにはいられなかった。念願だった本場アメリカでのプロレス観戦がもうすぐ見れる、しかも、好きになったここ“ビューティフルシティ”ピッツバーグで見れるんだということで。
 アリーナのまわりには、開場2時間くらい前だというのに、すでにたくさんのファンが集まっていた。


 買ったばかりの新しいTシャツを着ている子供や、かなり着込んだ感じのTシャツを着ているお父さんなど、みんな数時間後に始まるアンフォーギヴンを本当に楽しみにしているんだなというのが、こっちにも伝わってきた。意外と本場アメリカのファンは、オフィシャル以外のTシャツを着ている人も多いなと感じた。何年か前のDXやHBK、オースチンのTシャツを着ている人が結構いたのには、ビックリした。(ギャングレル復帰を叫んでいる3人組には笑った。しかも、その内の一人はギャングレルの格好をしていた。)それから、子供のファンがこれほどまで多いとは思わなかった。中学生はもちろん、小学生の男の子、女の子が何と多いことか。要するに、アメリカでは親子のコミュニケーションのひとつとして、プロレスというのが存在するのであろう。親子揃ってプロレスのTシャツを着ている人たちが本当にいっぱいいるのである。今の日本の会場ではそういう親子を見かけることはほとんど無いだろうし、子供のプロレスファンっているのだろうか?私の子供の頃は多かったが、まぁ、その頃はタイガーマスクブームという時代背景もあったからかもしれないけど…。

 そうこうしているうちに開場時間になり、アリーナへと入っていきました。すでに「ヒート」が始まっており、場内のスクリーンにはその様子が映し出されていた。私の席はかなり上の方だったが、係員に聞きながらようやくたどりついた。武道館をもう少し大きくした感じのこのアリーナは、以前、テイカーvsマンカインドのヘルインアセルが行われた会場といえば、思い出される人も多いでしょう。

今回のアンフォーギヴンでは、地元ピッツバーグということもあってか、カートアングルの赤いTシャツを着たファンが非常に目立ちました。「ヒート」のCM中に実況コンビのJRとポールヘイマンが別々で各自のテーマ曲に乗って入場して来ました。JRはすごい大歓声で迎えられましたが、反対にヘイマンはもの凄いブーイングを浴びせられ、その対照的なのが笑えました。ビリーガンとトミードリーマーの「ヒート」での試合が終わると、ジェニファーホリデーの「America The Beautiful」の大熱唱でアンフォーギヴンはスタートしました。いきなり、4チームによるイリミネーションWWFタッグ戦がオープニングマッチ!!会場はすでに出来上がった状態になっており、第一試合から大盛り上がりです。会場の反応を見てると、RVDの人気が高く、Y2Jよりも声援が多かったのにはビックリしました。それから、クロニック。やってくれましたね(笑)。あのメリハリの無さ。まさか、この試合が最後になるとは…。私はそんな彼らと翌日に... まぁこれは後ほど書くことにいたしましょう。あと、クリスチャンの新テーマ曲カッコイイですね。クイーンみたいで。「クリスチャ〜ン」
 
 さて、いよいよロック様の登場となり、会場は一段と盛り上がってきました。そういえば、最近のブッカーTはコミカルなキャラクターがすっかり板について、芸に幅が出てきてイイですね。元々、ハイレベルな身体能力を持っていたので、これからますます楽しみです。試合展開は私の好きなWWF特有のドタバタ展開で、ロックの王座防衛に終わり、私的には大満足の試合内容でした。
 
 セミは我らがタジリさんvsライノだったんですが、WCW戦が終わった後の疲労感と、メインのWWF戦の期待感にはさまれたからでしょうか、観客のノリがイマイチでした。しかも、残念なことに我らがタジリさんは負けてしまい、王座転落。トリーに肩をかつがれて帰る姿がどこかさみしげでした。
 
 そして、お待ちかねのメイン、チャンピオン ストーンコールドvsチャレンジャー カートアングルのWWF戦となりました。前回特番サマースラムでの反則決着、金メダル川に投げ捨て事件、ストーンコールド誘拐、そして、3日前のスマックダウンでの場外マットはがしパイルドライバーによる首負傷の映像が流された後、地元ピッツバーグの英雄、いやアメリカンヒーロー カートアングルが観客席前列にカートファミリーが陣取る中、入場。アリーナ中がカートのファンと言ってもいいくらいの大声援の中、チャンピオン オースチンがブーイングの中、姿を現すや否や、カートはリングを降り、オースチン目掛けまっしぐら。両者とも気合十分待ったなしという感じでぶつかりあい、これぞ特番メインの選手権試合という重厚な感じがしました。試合は一進一退の攻防の中、ついにカートがオースチンをアンクルロックにとらえたところで、オースチンがタップし、カートが地元ピッツバーグで王座奪還。家族がリングに上がって、カートを祝福していると、控室にいたスーパースター達もカートを祝福にやってきました。特にテイカ−がカートの頭をなでてるのが印象的でした。敗れたオースチンは誰の力も借りず、這って戻っていきました、鋭い目つきでリング上を睨みながら。放送終了後にはカートのマイクもあり、会場は大USAコールでそれに応えてました。
 
 豪華7大タイトルマッチが行われた今回の特番アンフォーギヴンであるが、非常に密度の高い、良い大会であったと思う。ニューヨークでの同時多発テロの後ということもあり、開催も危ぶまれたが、アメリカ国民はテロに屈さないぞという強い気持ち、それに愛国心を強く感じることができた。隣に座っていた家族がとてもフレンドリーで、親切にしてもらい、今ではメールのやりとりをする友達にもなれた。何回も書いているが、ピッツバーグは本当にいい街だった。It's true! It's true!! 必ずまた戻ってくることを誓って、次の朝はやくピッツバーグを発ち、次の目的地(RAWの開催地)オハイオ州コロンバスへと向かったのであった。そして、コロンバスで私は幸運にも…。


 
コロンバス編へとつづく


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